『折れ線型自閉症』について調べていた時に見つけたサイトを、メモとして貼っておきます。
折れ線型に特化した新しい研究は少ないのかな?と思いました。
『折れ線型自閉症』という自閉症があるのではなく、自閉症の発症・経過の型のひとつとして捉えられているようです。
ナノ子も診断時に「折れ線型自閉症です」と言われるようなことはなく、「そういうタイプの子なんですよ」という感じでした。
Contents
愛知県青い鳥医療療育センター
自閉症ってどんな子なの?
という記事のなかで、折れ線型自閉症について触れています。
言葉の遅れが最初に気づかれる子が多いですが、中には一度出た言葉を言わなくなったりする子がいます。これは「折れ線型発症」といわれ自閉症の子の約3分の1がこれであると言われています。
青い鳥医療療育センター、青い鳥ウェブ講座「自閉症について」第2回より
ここでは「折れ線型発症」という言い方です。
こちらの講座はコンパクトにまとまっていて、自閉症がどんなものか人に説明する時にとても参考にさせてもらいました。
1984年市場尚文先生の論文
折れ線型自閉症に関する臨床的脳波学的研究
この頃は『折れ線型自閉症』という言葉が使われています。こちらの論文では
折れ線型自閉症の言語的予後は不良
と分析されていて(ショック)、子供たちの言語発達を追跡したグラフなんかも掲載されています。
こちらのサイトで掲載雑誌のPDFが見られます。
上から9番目にタイトル。
2004年杉山登志郎先生の講演
我が国の自閉症の現状:杉山先生講演議事録
杉山先生が2004年に東大病院主催のシンポジウムで講演した議事録のようです。
ちょっと長いですが引用しておきます。
特に知的なハンディがある重い方であればあるほど、早期からの介入は劇的な変化を与えます。
一例を挙げますと、折れ線型自閉症という,一旦言葉が出てから消えてしまうというタイプで発症したお子さんをみていきますと、従来このタイプのお子さんは重たいといわれていたんですね。ところが 1 歳半健診の後でデータをとってみますと,折れ線型と非折れ線型には差がないという結果が出てきます。これはおそらく早期介入の成果だと思いますね。自閉症の方を早期に発見して,早期に治療的な介入を行う.この後原先生がお話されると思いますが、それは非常に優れた効果をあげるということはいろいろなところでデータが出ています
要するに
折れ線型自閉症は重度だと言われていたが、
早くから療育を始めると折れ線型じゃない子供とそこまで差が出ない
ということでした。
裏を返せば早期療育なしなら、重いままということですかね…
杉山先生は療育園の母子通園など療育にすごく力を入れている方なので、療育の効果を大プッシュです。
私もナノ子が診断を受けて療育の存在を知ってからは、その効果や色々な手法の存在に驚きっぱなしです!
もちろん自閉症は現在もバリバリ研究進行中の分野ですし、誰にでも効果があって皆が大賛成、という手法は存在しないかもしれませんが。
シンポジウムの議事録は東大病院のサイトからも見られます。
以上、個人的にざっくりまとめた『折れ線型自閉症』についてでした!